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なーにが「子どもにはわからない大人の味」だ! 子どもに負けてんだぞ!

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大人は子どもをバカにするのが好きです。

 

 

「子どもにはわからない」

なんとも背徳的で、優美な言葉でしょうか。

 

 

この言葉は、子どもに向けて言われている言葉じゃござーせん。

自分に、大人になった自分にコングラッチュレーションを言いたい。

私は、大人の階段を登ったぞ。君はまだシンデレラさ。

と、こういう優越感に浸りたいときに発せられる言葉です。

 

 

しかし、考えてもみてください。

本当に、大人の味がわかるようになったことは勝ちなのでしょうか。

 

 

私は、大人の味がわかるようになったということは

舌の防御力が下がったと言っても過言ではないのです。

 

 

子どもの舌 大人の舌

子どもの舌は強い舌

大人の舌、子どもの舌

違いはなんでしょう。

 

 

子どもの舌は

①明らかにおいしいものを求める

②味が濃いものが好き

③脂っこいものが好き

④とても派手な味が好き

 

大人の舌は

①なんだかおいしいものを求める

②味が薄いのが好き

③あっさりしたものが好き

④ニブい味のものが好き

 

 

簡単に言えばこんな感じでしょう。

ここで、大人たちは勘違いをするのです。

 

 

あぁ、子等よ。

汝は「美味しいとわかる」ものしか食べられないのだな。

我々は、様々な物を美味と感じるぞ。

 

と。

 

 

違うぞ、断じて違う。

大人の舌は、様々な物を美味しいと感じられるようになった舌ではない。

刺激に耐えられず優しく、ニブい味の物を摂取していかなければならなくなった舌ではないだろうか。

 

 

私は、いまだにうまいかうまくないかで言えば

そりゃあ、カレーラーメンハンバーグステーキ

こういったものの方が美味いとは思う。

ジュースやカクテルの方が美味いと思う。

 

 

しかし、時に無性にひじきの煮つけが食べたくなる。

漬物が食べたくなる。

焼酎が飲みたくなる。

 

 

なんでかって。

舌が刺激に耐えられないんですよ。

もう、子どもの頃に好き勝手食べてきた美味しいものに

舌がついていかない。

 

 

胸焼けがしてしまう人も多いでしょう。

しんどくなってしまう人も多いでしょう。

そう、私たちはグルメレースから滑り落ちていったのです。

ただただ美味しいものを食べられる舌ではもうないのです。

 

 

子どもは強いのです。

だから、子どもには舌が強いうちに

渋い食い物を与えるのではなく

美味しいものを食べさせてあげてください。

 

 

大人になったら味がわかるようになったの正体

ここまで来たら簡単だと思います。

大人になったら味がわかるようになったの正体が。

 

 

そうです。

ただ舌が弱っているだけです。

 

 

だから、子どもをバカにしちゃいけません。

子どもがわからないのではなく

大人がわかってしまうだけなのですから。

 

 

そして、我々はその喜びをかみしめましょう。

 

 

嬉しいではないですか。

これまで、全くわからなかった美味しさが

しみじみと感じられる。

 

 

素晴らしいことだ。

 

 

だから、大人は黙って飯を食え。

酒を飲め。

そして、感動しろ。

 

 

そして、子どもを羨め。

子どもをほほえましく見つめろ。

元気な子どもに喜べ。

 

 

それが、我々大人が出来る食事に対する感謝ではないでしょうか。

 

 

 

ってな感じで。