専門家番組という「ながら先」
専門家
最近テレビを見ていると
専門家がピックアップされている番組が増えてきているなぁと思います。
ほんまでっかTVなんかはその先駆けかもしれませんが
最近の番組で言いますと
全力脱力タイムズやマツコの知らない世界などが挙げられるのではないでしょうか。
堅いというイメージのあった専門家が面白先生としてお茶の間に提供される
それもそのはず人とは違う異様な情熱をもっているのだから
一風変わった感性を持っているというのも不思議ではない話
どうしてそんな面白先生がピックアップされるようになったんですかね
時短の精神
世の中、時短が大ブームだ
何かあれば時短時短
これまでは自分たちの手でやってきたものが
機械の登場でどんどん自分たちの手を汚さなくとも行えるようになってきた。
そうやって少しずつ少しずつ育んできた時短の精神というものが
ついに身体世界から脳内世界にまで及んできたのが最近ではないだろうか。
今まで家事などの体を使うものの時短を模索してきた我々であったが
ある程度の完成を見たことやスマートフォンの登場により
情報摂取の時短にまで手が伸びてきた
インターネットの登場時は「便利になったね」程度に過ぎなかったものが
スマートフォンの登場で「ながら」が可能になり
テレビを見ながらスマートフォンで調べ物をするなどの行動を行う人が増えた
何かをしながら常にスマートフォンを動かしているという人はこの頃よく見る
人と食事をしているときにでも見るのだから、マナーはどうなのかということもあるけれども
そんなことよりもその時短がもたらしたテレビ番組の形が情報番組とバラエティーの融合なのではないかということが言いたいわけだ。
もうただ笑うためだけにテレビを見る時代ではなくなった。
人によっては録画したテレビを2倍速にして見るという人もいるわけで。
そして、実際やってみるとこれがなかなかはかどる。
今までの半分くらいの時間で情報を摂取できるのだから便利なのだ。
ここで捨象されているのは、間であったりタイミングであったりで
そんなものをある程度捨てても、笑えるし
何より数が見れるからいいという人が増えたのだろう。
この情報過多な上に、常に仕事をしている人たちが多くを占めるこの国のこの時代に
悠長に一つのことだけをやり続ける番組というものが合わなくなってきているのだ。
その証拠に、スマホ上でもデュアルウィンドなんていうものが存在し
スマホで動画を見ながらほかのことが出来るという
もう外部に「ながら先」を求めなくてもよくなってきているのだから
「ながら先」程度でしかないメディアはひやひやものだろう。
そんな中でも重宝されているのが
専門家ではなかろうか。
専門家が伝えてくれる情報というものは、スマホからでも一つ踏み込んで検索しなければ出てこないものだ。
スマホの弱点は、自身が調べたいものがあるときは深くまで調べることが出来るが
目的もなく、知識欲を満たそうとなると、これがなかなか難しい
そこで、テレビは面白い専門家というデュアルウィンドウな人を引っ張ってきて
これまで知らなかった情報を摂取しつつ、笑いも提供することによって
なんとか視聴率というものを獲得しているのではないかと感じる。
せんに点なしもんに口なし
とまあ、専門家の出てくる番組は面白いなぁと見ながら思ったわけですが
このまま検索技術が発達したり、
自動で今詳しくなるとホットだよという情報が流れてくる時代になってくると
こういった戦い方ができなくなってきて
いよいよ「ながら先」がスマホ上すべてに収まってくる時代が来るのではないかと思います。
せんに点なしもんに口なしは
専門
の漢字の書き方の覚え方ではありますが
専門家に口なし
の時代に突入することに何か対策を取らなければいけないかもしれませんね。