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「0増6減」で考える 一票の格差是正は一票の格差を生むんじゃないの?

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mainichi.jp

 

ここ何年か、選挙といえば一票の格差の話が飛び交っていました。

 

極端に言えば、議員1人を選ぶのに10人の票しかいらない都道府県と1000人の票が必要な県が存在するという問題で

地方と都市部では人口の差が大きいからこういう問題が発生してしまっています。

地方の県民が持っている一票のほうが価値が大きくなってしまうのですね。

 

そりゃ、同じ日本人ですから議員を選ぶのにも同じだけの価値でなきゃいけないってのは至極まっとうな意見だと思うんです。

 しかし、この一票の格差を正すという行為は新たな、さらに深刻な一票の格差をもたらしそうだなと、

素人は素人なりに考えてしまうのです。

 

 

一票の格差是正は一票の格差を生むのでは?

一票はどんな一票に変わるのか

日本の政治は間接民主主義ですから

我々が「この人に意見を代表してほしい」という人に政治を行ってもらうわけですね。

 

我々自身が、法案などの賛成反対を投じるのではなく

私たちが選んだ人が我々を代表して賛成反対を投じてくれます。

 

だから、我々の行っている選挙は法案の賛成反対の票ではなく

その新たに生まれる一票に対して投票しているのではないでしょうか。

 

私たちの一票は新たな一票に振り替わるだけなのです。

 

格差の是正は格差を生む

さて、ここで一人の政治家という目線から

地域の代表として見てほしいのですが

衆議院議員(都道府県データランキング)

 

そうなってくると、次は一票の格差が逆転するように感じるのです。

 

この表を眺めたとき、

東京の人の意見と鳥取の人の意見、どちらが通りそうに思いますか。

そりゃ、もちろん東京に決まっていますよね。

 

一票の価値が、地方のほうが大きいとか言われていますが

自分の一票の価値が上がれば上がるほど

地方対都市で考えたときに、地方の人間の一票の価値が下がるのではないですか。

 

地方は無視される?

そうやって考えたとき、この一票の格差を是正する動きはある意味で地方無視の動きのように感じます。

地方対都市で考えたら、地方で一枚岩になれば票は多いんじゃないのとか思うかもしれませんが

地方が地方として一枚岩になれるとは限らないじゃないですか

 

なんなら、地方によって抱える問題は違うはずですから

団結するということのほうが少ないでしょう。

 

だから、代理人を選ぶ選挙の一票の格差を是正すると

本題の議会のほうでの一票の格差が広がるということなんです。

 

今回、0増で6減らされるわけですから

数字としてはわかりやすいですよね

一方に変化がないということは、ただただ差を広げられたということです。

 

これは、地方の発言権が奪われているのではないんですか。

 

今、地方のほうが大事なんじゃないの

最近では、地方のこと問題視した書物などもたくさん出ています。

 

私が読んだのはこの書物。

データなども多くて、入門編としてはよかったんじゃないでしょうか。

 

 

こういう本もたくさん出ているわけですから、

やはり地方の問題が深刻だということは皆さんもなんとなくわかっている気がするんですね。

 

私は旅行好きなので、地方なども訪れたりするのですが

これでは若者は近寄らないよなーと思ってしまうような

残念な地方はたくさん存在します。

 

そんな地方をもっと盛り立てようとしても、

今では、意見が通らないというのが実情ではないですか。

 

そういう構造のほうが問題なんじゃないですかと思ってしまいます。

 

今はわかりやすい格差を旗頭にして国民に訴えかけているように思います。

その奥にはなにがあるのか。

だれが政治をしているのか。

そういうのを考えないといけないんじゃないでしょうか。

 

今回からはじまった「素人考え」

今回から、たまに「素人考え」という連載を始めようと思います。

私は大学で文学を学んでいましたので、政治にも経済にもなんら知識はありません。

でも、世の中そういう人ばかりですよね。

そういう人が、ニュースを見て素朴に考えたことをここで書こうと思います。

 

第1回目は「一票の格差」

私は、一票の格差是正はなんだかそれらしいけど

本当のところはどうなのと思ったので書きました。

 

今後もたまに書いていこうかなと思います。

 

 

ってな感じで。